早稲田メンタルクリニック院長ブログ

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親しい知人の名前が出てこない

親しい知人の名前が出てこない
年金生活者Jさん(68歳、男性)の場合
年金暮らしののんびりした生活をしています。
2、3年ぐらい前から、財布を置き忘れてしまうことが増えました。昔のことはよく覚えていますので、自分ではたまたま忘れただけだと思っていました。以前からの囲碁友達に会っても、誰だったか思い出せないとか、電話を受けたのにすぐ忘れてしまうなどあり、家族からもよく忘れるねと言われるようになりました。
半年ぐらい前から血圧の薬をもらいに行く予約日をうっかりしてしまったり、紅茶を入れようとやかんに火をかけて忘れてしまうことなどがあり、家族に叱られます。年だからたまに忘れることもあるからと、自分ではあまり気にしていませんでした。また、2カ月前には大丈夫だった散歩道も、少し新しい道に入ると場所がわからなくなって迷うことがありました。よく出かけていた趣味の釣りも少々おっくうになってきました。これも年のせいかなと思っていました。
妻が強く勧めるため、仕方なく精神科の専門外来で診てもらうことにしました。結果は、認知症が考えられるとのこと。ショックでしたが、生活習慣を改善したり、体を動かしたり、人とふれあったりすることで進行を遅らせられるそうです。

https://www.mhlw.go.jp/kokoro/case/case10.html

 

釣りに行けないなどは認知症の周辺症状である、抑うつ症状だと思われます。

進行抑制も含め、アリセプトなどの抗認知症薬には周辺症状改善の効果を認めます。

ショックかもしれませんが、認知症が疑われる方は受診し、診断を受けた後に薬物療法を開始することも大切かと思われます。