精神科医益田裕介の考察日記

早稲田メンタルクリニック院長のブログです。https://wasedamental.com

○気分の落ち込みがある

○気分の落ち込みがある

(簡易的に診断過程をフローチャート化しました。これは診断に代わるものではなく、正しい診断をするためのものでもありません)

 

  • 生理周期と関連があり、落ち込む時期も規則的である。

Yes:月経前気分不快症候群の可能性が高いと考えます

No:2へ進んでください

 

2、10~20代から症状が出現した。また、過去に不眠・不休で遊んでいた(働いていた)時期が、少なくとも連続して4日以上あった。

 

 Yes:躁うつ病の可能性が高いと考えます。

 No:3へ進んでください。

 

3、40~50代から症状が出現した。食事睡眠がほどんどとれない

 

 Yes:うつ病の可能性が高いと考えます

 No:4へ進んでください

 

4、具体的な問題(仕事の悩み、業務過多、上司との人間関係など)を主に一つだけ抱え、悩んでいる。

 

 Yes:適応障害の可能性が高いと考えます

 No:5へ進んでください

 

5、昔から不器用で、会話や人間関係が苦手。こだわりが強く、落ち着きもない

 

 Yes:発達障害(の二次障害)の可能性が高いと考えます

 No:6へ進んでください

 

6、悩みがあり、気分も常にどんよりくらい

 

 Yes:気分変調症、不安障害の可能性が高いと考えます。

 No:他にも甲状腺機能低下症や統合失調症陰性症状など、気分の落ち込みの原因は様々です。

 

 

抗精神病薬

抗うつ薬

気分安定薬

BZD系

その他

月経前気分不快症候群

×

躁うつ病

×

×

うつ病

×

適応障害

×

発達障害

不安障害

×

甲状腺機能低下症

×

統合失調症

×

 

◎:重要、必須

○:使用することは多い。必須ではない

△:時々使うこともある

×:使わない、もしくは禁忌

 

月経全気分不快症候群:ホルモン療法で著効する可能性も高く、婦人科と併診が望ましい

躁うつ病うつ病:薬物治療必須、再発予防のためにも飲み続けること

適応障害:休養、ストレス原因の解決が重要。職場調整なども大事

発達障害ADHDに対し、ストラテラコンサータ・インチュニブが有効

不安障害:BZDと抗うつ薬を使用する

甲状腺機能低下症:過去の発汗エピソード、甲状腺の腫れを確認。疑ったら、内科受診

統合失調症:薬物治療必須、再発予防のためにも飲み続けること

 

BZD:抗不安薬睡眠薬は依存性あり。医師が決めた用量を守ること

 

認知行動療法の併用が望ましいと言われている