眠れない、途中で起きてしまうことでお悩みの方(2019/10/30)
○不眠症は国民病
5人に1人の方が睡眠について、何かしらの問題を感じています。
20人に一人の人が睡眠薬を服用しています。
○睡眠で困ったら
睡眠薬を服用する前に、以下のことを試してみましょう。
・寝る時間、起床時間を固定にする。睡眠記録ノートをつけると、固定化しやすいです。
・睡眠時間にこだわらない。6時間ぐらいを目安にする。
・太陽の光をあびる
・適度な運動を心がける
・ストレスを溜めない、ストレス解消法を身に着ける
・寝酒をやめる。睡眠の質が低下する以外にも、疲れやすくなったり、落ち込みやすくなります。
○それでもダメなら、睡眠薬を試してみよう。
(睡眠薬を使いながら、生活リズムを整え、ストレス対策を考えていきます。
落ち着いたところで睡眠薬を減らしていきます)
【睡眠薬】
主にベンゾジアゼピン系の薬物を指し、リラックス作用・睡眠作用があります。効果はお酒に少し似ていて、依存性がある点もお酒に似ています(が、お酒ほどはありません)。新薬系は依存性が少なく、自然な眠りが特徴。ジェネリックがないため、値段10倍ぐらい。効果も弱い印象?
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入眠剤(3hぐらい) |
一晩(6hぐらい) |
非ベンゾジアゼピン系 |
ゾピクロン(アモバン) |
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新薬系 |
ロゼレム |
ベルソムラ |
その他(漢方や副作用利用) |
まず、短時間型の睡眠薬をお試しください。寝ている途中で効果が切れますが、起きることなく、朝まで眠られる方がほとんどです。
長いタイプのものは、朝に薬の作用が残ってしまう方(ぼんやりしてしまう)もいます。
○他の病気が隠れていないか(鑑別疾患)
ねむれなくなる人で、うつ病、躁うつ病、統合失調症、発達障害…などの病気を持っている可能性があります。通院しながら、診断鑑別を続けていきます。
○よくある質問
・薬は依存になりませんか?
→依存性は少しあります。しかし、お酒やたばこ、違法薬物のような依存性はありません。医師の指示に従って、正しく服用していれば安全です。
・薬が効かなくなりませんか?
→耐性も少しつきます。初めてお酒を飲んだ時、コップ一杯で酔っ払っていた人が、中年になり、ジョッキ3杯ぐらい飲むようになるのと同じで、薬の効きも悪くなります。しかし、多くの人が大酒飲みにならず、ジョッキ3杯以上は飲まなくなるように、睡眠薬についてもそこまでつよくなれません。決められた量を守っていれば、睡眠薬は適量でおさまります。
・通院はどれぐらいしないといけませんか?
→最初は1~2週間に1回通ってください。自分に合う薬が見つかったら、最大1か月分処方することができます。
参考
厚生労働省e-ヘルスネット(2019/10/30)
https://www.e-healthnet.mhlw.go.jp/information/heart/k-02-001.html