精神科医益田裕介の考察ブログ

早稲田メンタルクリニック院長のブログです。https://wasedamental.com

週刊ワセダメンタル(仮)(11/25~12/1)

週刊ワセダメンタル(11/25~12/1)

【目次】
1、 今週の一言
2、 気になったニュース
3、 近況報告
4、 質問箱
5、 今後のこと

【今週の一言】
 Twitterでの質問箱も答え続けていますが、なかなか読みにくいようで、こういう風にメルマガっぽくした方が読みやすいかと思い、始めてみます。
 先日、たまたまホリエモンYou Tubeをみて、メルマガをお勧めされていたので、試しに購入。「こんなやり方があったのか」と分かり、真似てみることにしました。また、その文章の中に「売れているものは、とりあえず真似てみよう(マネできないから、大丈夫)」みたいなことも書いてあり、「そりゃ、そうだな」と思い、真似てみます。

【気になったニュース】
 当院は場所がら、ビジネスマンや学生も多く、話題についていくためにもニュースはある程度、気にしてみるようにしています。

 リツイートしたニュースは以下の3つでした。

「ゲーム依存」初の全国調査 長時間ほど仕事や健康に悪影響
https://www3.nhk.or.jp/news/html/20191127/k10012192941000.html

背景の理解も重要ですが、依存は「本人が辞めたくても辞められない状態」でもあるので、場合によっては、強制的にゲームから遠ざける手段をとることも重要です。家にゲーム機自体を置かないとか。
嫌がる子供を抑えて、ゲームを取り上げないといけないので、理解しようとする親ほど苦しい。
「ただモノを置かない」という行動療法も、重要な治療です。

【うつ体験談】「認められたい自分」から「他人を認められる自分」へ-30代男性
https://liva.co.jp/magazine/2094

欧米版「マインドフルネス」に「搾取」されないために
https://courrier.jp/news/archives/183010/?ate_cookie=1575197417

これも、今後注意深く見ていきますね。

【近況報告】
26日には高田馬場の断酒会ミッドナイトミーティングに参加しました。
29日にはクリニックの忘年会があり、医師・スタッフもほぼ全員が参加。とても良い会でした。
個人的にはドラクエウォークにハマりましたが、週後半は飽きていました。そこにホリエモンのメルマガの存在を知り、「僕も毎週やってみよう!」と意気込んだ次第です。ホリエモンが好きなわけではないですが、売れているものはとりあえず、見る、やっとくの精神はあります。

【質問箱】

#精神科に通うコツ
精神科の症状はどこからが薬の効くもので、どこからがカウンセリングのものなのか、その判断は難しいですよね。医師ごとに違うと言ってもいいと思います。なので、基本的にはなんでも言っていいと思います。
「カウンセリングで話してほしい」という医師の言葉は、気持ちはよく分かりますが、でも、まずは診察室でいうしか仕方がないものかな、とも思います。
そのうち、通院していくと、だいたい「こんなことを相談するものなのか」ということが分かってきます。

主治医がどういう診断で、どのような方針で治療をしているのか?
さりげなく聞くより、しっかり聞いた方がいいと思います。
精神科の病気は苦しいですからね、本当に。そこはもっと、自分を大事にして、聞いてもいいと思います。

(主治医に相談しにくいという質問に対して)
オープンに話してみてはどうでしょうか。その結果、悪い方に転がっても「あぁ、こんな先生だったんだな」と思えばいい話で、診断書なんて他の先生に書いてもらえば済む話です。担当医の先生も悪い人じゃないんだから、真摯に対応してくれると思います。
うちはセカンドオピニオンも可能です。診断書も書きますので、安心して担当医とオープンに話してみてください。(トライアンドエラーしてみてください)

事情はわかりませんが、病名を教えてくれない、ということはないと思います。
教えてくれない場合「早急な入院が必要でない」ことが多いと思います。なので、主治医と関係性を深めながら、病名について話し合う、自分の特性や弱点について話し合うことが重要だと思います。

8年に及ぶ治療は辛いですね。良くならない、という焦りがあることも理解できます。しかし、薬物治療が全くの無駄だったか、というと、そうとは言えないと思います。依存も決して強くないですし、認知症のリスクはまだ議論の余地があるものです。
精神科治療は薬と精神療法の二本柱です。どちらか一方だけを重視すればよいわけではありません。
認知行動療法を始めることは良いと思います。しかし、よくなる前に薬を辞めてしまうのは、危険だと思います。
薬の減薬は、主治医の先生と相談しながら決めてください

精神科の中でも専門領域はあります。
まず、施設的には大学病院・総合病院→合併症を持った精神疾患(ガンとうつ病など)、重症例、その大学が売りにしている研究分野の疾患
精神科病院→入院が必要な統合失調症うつ病躁うつ病
クリニック→その他の軽症疾患
児童精神科の病院クリニック→中学生以下の患者
となります。
医師ごとにも個人的に専門と思っている領域があり、そのドクターが学位を取った領域などが専門であることが多いです。
PTSDについては確かに、専門にしている医師も多く「専門医に任せた方がいい」と考えている医師がいてもおかしくないかな、とも思います。
僕は町医者なので、広く浅く対応していくつもりです。
ライフワークとして、精神分析や科学哲学などを追いかけていきたいですが、それが臨床に活きるか、と言われると疑問があります。自衛隊にいた経験や、自分で経営しているというビジネス視点があること、学生やビジネスマンを主なターゲットにしているというのが、僕の強みかもしれません。あとはSNSなどをしつつ、小さな組織であることを利用し、積極的に現代化を図っているところとか。
それって医学なの?と言われると、まぁ、僕は医学だろうと思っていませんが、学会とかで発表できるものではないですしね。

精神科を受診される患者さんは本当に苦しい思いをされていますし、甘え、というのはないんじゃないかなと思います。プロであればあるほど、そう思うのではないかと。
精神科の治療は、医師が主導になると、はじめは良くても半年ぐらいでメッキが剥がれ、大抵うまくいかなくなります。
無責任に聞こえるかもしれませんが、自己責任において行動し、トライアンドエラーを繰り返しながら、自らが納得するところを見つけるしかないです。
本当に苦しい作業ですが、それが治療なんです。

休職、休業での判断ポイントは
1、自分が休みたいか、どうか
2、家族の意見はどうか
3、上司の意見はどうか
4、食事はとれているか
5、睡眠はとれているか
6、死にたい気持ちは強いか
7、出勤時に動悸や涙が出るなどあるか
8、現在の残業時間はどうか(100時間は超えていないか?)
☆特に4~9 に丸がついている場合、休むことを積極的に勧めます
https://wasedamental.com/director/treatment/work/
です。
診察室では、調べていかなくても、自分が今考えていること、思っていることを正直に話していけば、そこが糸口になり、様々な会話が生まれてくると思います。その中で、あなたにとって良いアドバイスがあればと思います。

 診察というか、自己の内面を見つめる作業は多くの体力を奪ってしまうものですし、「自分がダメなのかもしれない」と感じるほど侵襲的なものでもあります。
 なので、もし、あなたが受験生ならば「とりあえず、人生のことを考えずに勉強だけする」というのは、体力温存のためにも正しいことだと思います。
 主治医としても、早く解決したいという焦りで、アドバイスを投げかけすぎてしまうのだと思います。

 いずれにせよ、治療が行き詰った時には、主治医と新たに関係を深めるしかないのかな、と思います。相互理解をすすめていくことで、対人関係ないし人生や社会の理解が深まっていくと思います。
 そういうタイミングが訪れた、と言うことじゃないかなと思います。

#依存
自傷は依存性があります。
ODも自傷の一種であり、癖になってしまう要素はあります。
なので、ODしてはいけません。

処方されている睡眠薬を飲み、早く寝てしまいましょう。
夜中に長く起きていると、過食もアルコールも、我慢しつづけられないものです。
規則正しく、生活するのって大事ですよ。

#妄想
妄想とは、簡単に言うと、他人から見て「まぁ、そういうこともあるよな」とは思えないものを指します。他人に理解されないから妄想なので、空想するとか、想像するとか、思い出に浸るとか、そういうものとは一線を画すものです。
そういうものを否定しないでほしい、ととらわれているしまうのは、妄想に支配されている、ということになります。

#うつ病
うつは本当に辛いです。精神科に来られる患者さんは本当に苦しい思いをされています。
家族の代理受診ですが、再診以降であれば対応している医療機関も多くあります。
時間の経過によって良くなるものなので、うつ病は待つことも治療です。

#心の持ち方
僕も未来と過去のことはよく考えますが、今を集中するのが苦手です。今を集中する=マインドフルネスと言いますが、これは理想目標であって、実現はほぼほぼ難しい。未来や過去をみつめることさえ不十分なのに、「今」なんてはるかに困難ですよね。

 自分と言う固定のものはないので、良いのではないか、と思います。
 寝ているとき、夢を見ている自分は異世界で暮らしているようですし、夢を見ていない時は死を疑似体験しているようなものです。
 変化は恐れる必要はないのではないか、と思います。
 朝起きると、途切れた意識の先に、異世界が広がっていてもおかしくはないのに、それを恐れる人はいません。

辛くて、苦しいですね。悪い状況の中でも、良い時や悪い時があります。だから、死んだらダメですよ。
日記をつけていたんですね。
なら、その日記を読み返してみたら、いかがでしょうか? いい時ばかりではなかったはずです。乗り越えるというよりも、過ぎ去るのを待つ、という気持ちでいてください。

「あなたのため」と言われてしまうと、苦しくなってしまいますよね。
 両親もあくまで、普通の人なので、正しい判断ばかりをし続けることはできないと思います。しかし、子供は親を過剰評価してしまいますし、疑うことは生理的に困難です。
 親を裏切れというわけではないですが、残念ながら、多くの人は大人になる過程で親を傷つけて、自立していきます。ある種の「加害者」になることを恐れすぎるのも、やはり苦しいと思います。

 問題を解決するための手段として、人間関係は今よりも深めていく必要があるのではないか、と考えるようになりました。互いに深い理解をしていくために、相容れる部分と相容れない部分を知ることが大事だと思うようになりました。
 自分にとってのコアな部分を理解するにつれ、「これは多くの人には理解できないし、受け入れてはもらえないことかもしれない」というのも、なんとなくポジティブに受け入れられるようになったり、します。

世の中は華やかに見えるだけであって、多くの人は地味に過ごしているように思います。最近はinstagram系をやっている人も減っていますし、そういうのが好きな人が、頑張っているだけなんじゃないか、と感じています。


#益田への質問

僕自身、当然ですが、特別な能力や知識を持った人間ではないし、貴重な体験を経てきた人間ではありません。平凡な人間ですが、平凡なりに、色々な出来事には遭遇して生きていると思います。
どちらかというと、危険を察知して回避する人間ではなく、地雷は踏んで歩いていく人間です。だから、自分ってあまり頭がよくないんだな、と最近気づいたりして。失敗しているおかげで、臨床には活かせている気がします。

(寮についての質問)
二人部屋なんですが、誰かと一緒に滝川クリステルのニュースジャパンを見ていたことですかね…。それで、今までほとんど興味のなかった野球などのスポーツニュース全般に詳しくなりました(当時は)。
その時の思い出があるので、(村上春樹の影響ではなく)野球で何かを例えたりするようになりました。

僕はミーハーなので、売れているものはだいたい好きです。
ねじまき鳥クロニクルとか好きです。
あと、河合速雄と対談した本も好きです。初めて読んだのは大学生の頃ですが、臨床をするようになり、何回か読み直しています。

 ようやく幹部候補生学校生活も終わり、普通に医師として働けるんだ、とほっとしていたような気がします。一方で、同世代の医師に比べて、ひどく出遅れた気にもなりましたし、このまま自衛隊にいれば、その差がどんどん開いてしまうのだろうというような危機感も覚えていました。学生時代までは「自衛官と医師との二足の草鞋」について、そこまで思い悩んだりはしていなかったのですが、ひどく将来が不安になったのを覚えています。
 なので、新社会人の人や、転職についての悩みを聞くと、当時の自分の経験や記憶を思い出したり、しています。

【今後のこと】
だいたい、これらをまとめるのに1時間ぐらいかかりました。
年内はこれを続けてみたいと思います。
見やすいようにアレンジもしたいですが、時間がかかりますしね…

Noteみたいなサイトを使うのもよいですね。早速作ってみました。
動画については来年4月以降の発表を予定しています。

なぜこんなことをしているのか?
現代的な感性で、診療をしたいと思っているからです。感性を身に着けてみたいんですよね、自分の人生を使った実験みたいなものです。

あと、12/6金は座談会があるのでそちらもよろしくお願いします。

感想
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