SNS上で誹謗中傷をする人について解説しています。
【背景・概略】
SNSと精神疾患についての研究はとても多く、基本的には「人の自尊心を下げ、使用しない方が幸福度につながる。親しい人だけをフォローしているうちは幸福度を増すが、数が増えると幸福度が下がる」というような結論だ。
ビジネスで用いるならば、広告効果の高いSNSだが、一般の人には扱いにくいというのが精神科医である僕の印象である。
今回は論文などのデーターからではなく、人格障害とイノベーター理論を用いて、誹謗中傷する人がどういう人かをなんとなく解説してみたい。
【人格障害】
人格障害とは性格構造及び行動傾向の重度な障害であり、社会的にも個人的にもかなりの問題を引き起こしている人たちを指す。1%前後いるのではないか、と考えられている。
特徴の違いによって、様々なタイプに分類されるが、ネットで誹謗中傷する人は
・非社会性人格障害:冷淡で、暴力的。罪悪感が乏しい人
・妄想性人格障害:被害的で、恨みを抱き続けやすく、陰謀があると考える人
に多いのではないだろうか
【イノベーター理論】
新しい商品が売れるまでの流れ。
最初にイノベーターという人が商品を購入し、次にアーリーアダプターという人が購入する。
これまでを初期市場というが、そこから多くの人に認知してもらうには「キャズム」とよばれる、価値観の壁?を越えなくてはならない
商品の売れ方、ターゲットによってマーケティング戦略を変えましょう、という理論である。
この理論をSNSでも応用すると、誹謗中傷は
イノベーター(人格障害?)の段階でとどまることが多い
しかし、アーリーアダプターまで届く可能性は十分ある。
アーリーアダプターな人とは
こだわりが強い
正義感
目立ちたい
知識不足…
など様々な特徴が考えられる
ネットの誹謗中傷する人は1%未満という意見は、ちょっと楽観的過ぎると僕は思う。
僕も口コミを書かれた時に、明らかに変なものから、おもわず共感できるような批判もうけた。
しかしキャズムを超えることはほとんどないだろう。
なので、多くても15%と思えば、気が楽である。
ただしマジョリティは空気によって、簡単に立場を変えてしまうので、注意が必要だ。