精神科医益田裕介の考察ブログ

早稲田メンタルクリニック院長のブログです。https://wasedamental.com

週刊ワセダメンタル6/8-6/13

【今週の一言】

 今までは週の初めに慌てて書いていたのですが、これからは毎日ちょこちょこ書き足し、土曜日に「週刊ワセダメンタル」を発行できればなと思っています

 

【気になったニュース】

6月12日 うつ病発症にウィルスの遺伝子が関与している可能性

 https://www3.nhk.or.jp/news/html/20200611/k10012466681000.html

 

気になったので、近藤教授のHPの解説を読ませていただきました

http://jikeivirus.jp/hiroukouza/

 

→月曜日に後悔する予定でしたが、時間をかけて自分で解説するのは恥ずかしいので、金曜日にアップしました

https://youtu.be/qRWl8xn9KII

 

要約させていただくと、

・ヒトの働きは、共存する細菌やウィルスを含めて研究すべきである。ヒトの遺伝子を研究することをヒトゲノム(この水準だとうつ病の原因ははっきりとみつけられなかった)、最近の遺伝子まで含めるとマイクロバイオーム、ウィルスまで含めるとメタゲノムという。うつ病カニズムの発見には、メタゲノムの範囲まで広げるべきだ、というのが近藤先生らの仮説だ。

・HHV6は幼少期に唾液感染するウィルスのひとつで、普段は潜伏感染(症状が出ない)している。疲労感が高まると、HHV6は再活性化され、唾液から大量に放出されるようになる。この時であっても、人体と共存するHHV6は特に悪さをしないと考えられていた。

・最近、HHV6が喉の奥にある脳の嗅覚に感染すると、SITH1という遺伝子が活性化され、細胞死を引き起こしていることが分かった。脳内ではストレス反応が高まっていることが分かり、これがうつ病発症に関係しているのではないか、と考えられるようになった。

 

ちなみに

生理的疲労は2週間ほどの休息で回復する。唾液中のHHV6の数で測定可能

病的疲労は急速によっても回復しない。唾液中のHHV6も増えていない。うつ病睡眠時無呼吸症候群、筋痛性脳脊髄炎、慢性疲労症候群などで認められる

 

疲労の原因物質は「リン酸化eIF2α」と呼ばれるもので、これが身体にダメージを与えたり、脳に炎症性サイトカインを放出させ、疲労感を感じさせる

・この物質にHHV6が反応し、再活性化して体外に脱出しようとする

・脱リン酸化のためには軽い運動が有効と言われている

 

活性型SITH1の血中抗体価を図ることで

・健常者 あまり発現していない

・初期うつ病 少し発現している

うつ病 多く発現している

がわかる。そのため、今後は初期うつ病を見つける指標として有効だと考えられている

 

もちろん、これらはすべて当院では測定できません!

 

メンタルクリニックTV】

6月8日 HSPについて解説します。

https://youtu.be/rLgZdJbE9_s

・好評でした

 

6月9日 休職中の方へ。このまま復職すべきなのか、それとも転職すべきなのか? 診察室ではどんなことを話しているか、解説します。

https://youtu.be/VpoTsP0KAPs

 

6月10日 パワハラで仕事に行けない。休職する前に知っておくべきこと

https://youtu.be/r9ADMnZhdjk

 

6月11日 複数の恋人を作る人の心理について解説します

 https://youtu.be/p0zjLWZCzZc

・例の芸能人のニュースを受けて解説しています

 

6月12日 ゲーム依存について解説します

 https://youtu.be/zPI7qJGRoLA

 

【質問箱の詳細】

スマホ依存にしたくない親たちに読んでもらいたい記事

https://www.businessinsider.jp/post-187237

 →その子供の年齢にもよりますが、話し合いの中で互いに理解を深め、折り合いをつけていく必要があるのかな、と思いました

子供は頭の回転は速くても、知識や経験が乏しいので、ゲームなどの誘惑に負けてしまいます。なので、正しい知識を教えていくことも重要ですね

 

 

【今後のこと】

 まずは現状維持ですね

 東京都はStep3へと移行しますが、当院としては大きく変わる予定はないです

 コンテンツとして、今後、どう変化していくかは、まだ試行錯誤中です…