早稲田メンタルクリニック院長ブログ

早稲田メンタルクリニック院長のブログです。https://wasedamental.com

週刊ワセダメンタル3/7-3/13

おはようございます

3.11から10年が経ちました
当時僕は救急部の研修医で、所沢にある防衛医大にいました。地震があった直後は人工呼吸器が外れていないか、点滴が外れていないか、意識がない人、重傷者を優先にベッドを回っていました。

アドレナリンが出て、1秒が普段より長く感じました。状況把握や自分たちがすべきことを確認していく中、先輩医師や看護師さんたちがいつもよりも頼りがいがあるように感じ、自分はこれから医師として生きていくのだと使命感を教えてくれました。

自衛官でもあったので、これからどんな仕事をするんだろう。被災地に自分も行くことがあるのか、と不安と興奮を感じていた気がします。

僕は精神科の専攻を表明していましたが、当時はまだ揺れていて「身体が診れる医師になりたい」「自衛官としてやっていきたい」とも思っていました。今でも自分の選択が正しかったのかはよく分かりません。が、適正だったのか、わがままなのか、まぁ、その後僕は精神科医で、しかも町の開業医という真逆のキャリアを選ぶのですが、当時はそんなことを想像していなかったんです。

僕は震災直後は被災地に行くことなく、その翌年に仙台の衛生隊および病院へ転属されました。その時は精神科医として赴任し、震災関連のPTSDの患者さん数名治療をしていました。今でも患者さんとのやり取りは、PTSDのコアな疾患イメージとして覚えています。虐待関連のPTSDとは違い、ちょっと質感が違うんですよね。

 

今はコロナという災害に立ち向かっています。

正しい選択、行動とはどういうことなのか、医療従事者の一人として、考えながら日々を過ごしています。

youtu.be