早稲田メンタルクリニック院長ブログ

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怖くて電車に乗れない

怖くて電車に乗れない
大学生Kさん(21歳、女性)の場合
バイトと大学のレポートの2つが重なって大変な時期がしばらく続いていました。電車に乗っていろいろと考えていたときです。突然、心臓がドキドキし始め、脈が速くなり、空気がうすくなったような感じがして、息をいくら吸っても窒息しそうな気がしました。そのうち手足がしびれて苦しくて死ぬのではないか怖くなりました。とても耐えられなくて途中の駅で降りてしまいました。
それからというもの、また発作が起こるのではないかと心配になり、電車に乗るのがとても怖くてたまりません。以前は何とか乗れていたのですが、今ではほとんど毎日のように途中下車してしまいます。バスも怖くて乗れません。
心臓が悪いのかと思って、病院で検査を受けたのですが、とくに異常はありませんでした。そこで勧められてメンタルクリニックを受診しました。精神科主治医の診断は「パニック障害」でした。
クリニックでは、お薬とリラクセーション法を習っています。少しずつ改善して、今でもときどき不安にはなりますが、何とか電車に乗れるようになりました。

引用元:https://www.mhlw.go.jp/kokoro/case/case01.html

 

当院でも受診の多い、パニック障害の例です。

ロラゼパムなどのベンゾジアゼピン抗不安薬をまず飲んでもらうことが多いです。

抗不安薬で改善が今一つの時には、SSRIなどの抗うつ薬も開始します。

よくなる人も多いので、焦らずに薬を飲んでください。

「薬なんか飲み始めたら、一生辞められない」と不安を訴える方も多いですが、そういう人はごく少数で、多くの人は自然に辞められています。

なかなか薬を手放せない、ごく少数の人についても、薬の量は飲み始めより少なく、また頓服をお守り代わりに持っている人も多いです。

どうか気軽に相談してください。