院長というと、肩書が大きすぎて、私のことではないような気がします。
開業をした理由ですが、もともと「平日夕夜間や土日に、サラリーマンや学生が気軽によれて、色々と相談できる場所」に憧れがありました。
医学部に入る前の中学高校生の時から。
漫画で言うと「味いちもんめ」のカウンターとか「深夜食堂」とかのイメージです。
医学部に入り、国家試験を受け、まずは精神科医として一人前になろうと、目の前の患者さんや仕事に集中していたのですが、ふと気づけば、ある程度の仕事を自分でもこなせるようになっていました。また医局的なキャリアアップの道も途絶えていた(そもそも自衛隊にいたので、そのような道は最初から途絶えていたともいえますが)こともあり、次はそういう場所で働きたいな、と思うようになりました。
でも、そういうクリニックって、案外ないんですよね。
どうしてか、というとやっぱり、「平日日中に働いて、夜や土日はのんびりと過ごしたい」と思う人が、医師も医療事務も多いからです。
漫画や小説の世界では、そういう変わり者の精神科医がいて、そんなクリニックもあるのですが、現実にはなかったです。東京の都心にはあるだろうと思っていましたが、見つけられず、なので自分でクリニックをつくることにしました。